人気のあるAVの女優さんの取材に行った。
彼女は20代前半で、胸が大きくて、肌なんかつやつやで、屈託のない笑顔がかわいらしかった。
楽しくお話を聞いて、取材が終わって、編集さんとおいとましようとしたときに、
「あの、わたし、そういうショートヘアに憧れてて、ショートヘアで、そういう華奢なネックレスつけたりするのっていいなってずっと思ってて、いいですよね」
と言われた。

テーブルを挟んで、片方のソファには人気のある、スタイルのいい、若くてかわいい女の子。DIESELの服を着てる。
片方のソファには35歳の女。
だけど心からそう言ってくれているのはわかった。

女優さんの多くは、髪は切っちゃいけない。
髪が長いことも込みのルックスで仕事が来るわけだし、いきなり撮影に来て「短くしちゃいました〜」では困る。
ショートボブで人気が出た大塚咲さんも、切ったのは事務所を移籍する間のことだったという。
どんなに似合うといっても、いきなりは切れないんだ。 

「短くしても絶対似合うよ」

と言ったけれど、
華奢なアクセサリーだって絶対似合う。

わたしだって、華奢なアクセサリーをつけてる自分なんて、一年前には想像もできなかった。
ずっと欲しい、着けたいと思いながら、自分はそれが似合うような人間じゃない、どうせ買ったところで今までと同じようにすぐ飽きて、手入れもせずにくすませてしまうに決まってると思い込んでた。

でも、実際はそんな難しいことじゃない。

ただ、買えばいい。買って着ければいいだけ。
それだけで今までの思い込みとは一瞬で決別することができる。