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CARVENの服のことは、前々からかわいいと思っていた。
ただ、ガーリーすぎて自分には似合わないから、かわいいけれど理性を失わずにいられたし、一線を引いた状態でそのかわいさを余裕をもって愛でることができたし、
「好きだけど、買わない服」というフォルダに入れておくことができた。

しかし、先月末、
セールの残骸をハイエナのように漁りに行ったセレクトショップで、
(わたしは、わりとセールの最後のほうに残った変なものが、なんとなく愛おしく思えるタイプで、つい見に行ってしまう)
「セール除外品」の春夏もののコーナーに、エスニック調の夏のワンピースを見つけた。

目の覚めるような、赤に限りなく近いオレンジ色。

 

手に取って、鏡の前であわせてみると、

こんな服は着たことがないから、とても新鮮に見えた。

値段を確かめようと、タグを見るとそこには「CARVEN」の文字があった。
ああ、ついにわたしも、CARVENの足元にひれ伏す日が来たのか……! と思った。

セール除外品だし、CARVENの服はわたしには決してお手頃ではないし、
その場では見なかったフリをしたものの、
忘れられず、数日後、閉店30分前に店に駆け込んで試着し、思いきって買った。

前の日には雪が降っていたのに、夏のワンピースを買うなんて、どうしたことだろう。
これを着るまで、いったいどれだけ待てばいいのだろう。
そして真夏になった頃には、秋物が出始めて、真夏に着る服はないのよね。
今だってまだまだとっても寒いのに、半袖とかノースリーブとか、新しい服は薄いものばかり。
そういうのおかしいと思うんだけど。
文句ばかり言いながら、新しい服がクローゼットに入っているのが目に入ると、嬉しい気持ちになる。
そして少し緊張する。
こんな素敵な服を、わたしはちゃんと着こなせるのだろうか。

でも、一着、本命の服が決まっていると、
春先に靴やバッグ、ジャケットやストールが欲しくなったときに、
あわせるべき服が決まっているから、いいなと思う。

これを着て、海に遊びに行きたいなと思ったりもする。
遠い遠い先のことみたいに思えるけれど、暑くなったら、チャンスを逃さず、飛び移るような素早さで実行しないと、すぐに季節は過ぎてしまう。
チャンスを逃すと、お目当ての服が売り切れてしまうのと同じように。

今の季節に、するべきことは何だろう?