よく行くお店のAMBALIの服の在庫がほとんどなくなっていたので、ふと思いついて同じお店の別の店舗に電話をかけてみた。

「ちょっとお尋ねしたいのですが、そちらではAMBALIの服の取り扱いはありますか?」 
「ございます」

「ちなみに、どういうものがありますでしょうか?」
「花柄のワンピースとスカート、前身頃の中央にギャザーのあるワンピースがブルーとオレンジの二色、春夏のコットンのシリーズのワンピースとスカート」

(それはぜんぶ知ってる )

「……あと、黒白のドット柄のワンピース、パフスリーブのような形のシルクのワンピースがございます」
(!!! それは知らない!)

慌てて身支度して閉店一時間前の店にすべりこみ、服を見てみたが、思ったよりピンと来ず、
わたしは妙にAMBALIにこだわりすぎていたのかも、ほかの服に目を向けたほうがいいのかも、と思って、
ショーウインドウに飾ってあるブルーのワンピースを見つけて、それを外してもらい、試着室に入った。
ジッパーを下ろしたら、ついていたタグは「AMBALI 」だった。
もうこれは恋だ。
街のどこにあってもわかる。わたしが「これはわたしのための服かも」と感じる服はすべてAMBALIで、逃れようがないのかもしれない。

そして、こんなに好きでも、次のシーズンの服が好きかどうかはわからない。
いつだって服は今しかない。