2012-04-13 ■ 「ものを書く女とつきあうのは怖いな」 と、言われたことがある。 去年、本を出してから別の人に、「で、俺のことはなんて書いたの?」と訊かれた。本を読むひとほど、自分のことが書かれるのをおそれるし、読まないひとほど書いて欲しがるのかもしれない。呪術を信じているひとは呪術をおそれ、信じていないひとは面白がるみたいに。ものを書く男のことを、怖いとは思わない。わたしも同じ武器を持っているから。 でも、自分の知らない武器を持っているひとのことは、やっぱり怖いかもしれない。